「ONE Moon」を推進する上で、全員をまとめる最も重要な要素を見過ごすことはできません。それがMoonの企業文化です。組織内で日々、和やかで、温かく、生産的な環境をつくる努力がなければ全社的なチームワークは実現しません。
Operation DesignerのSigne Jacobsenと小野寺優は、Moonメンバーの一体感を高めるだけでなく、タイムゾーンや国境を越えてチーム全体をまとめる接着剤の役割を果たしています。
Signe:
「自分の仕事とMoonの企業文化は、Moonメンバー全員が生産的に協力しあい、革新的なプロジェクトや新しいアイデアを生み出すためのクリエイティブな環境をつくることだと思います。私たちは、良い仕事をするためのクリエイティブな環境と基盤を育んでいます。
世界中から本当にさまざまな人が集まっていて、オフィスが東京にあってもスタッフの多くは東京や日本の出身ではありません。米国のMoonメンバーも同じ!多くは米国出身ではなく、米国出身でも両親が他の国の出身のこともあります。Moonの一番の特徴は人材の多様性だと思います。地理的な出身地に加え、学歴、職歴、人生経験もさまざまです」
優:
「MoonのOperations Designerとして最大の課題は、強力な企業文化を育てることです。三井物産の管理下にあることが業務運営に大きく影響を与えているため、三井物産の文化と非三井物産の文化の融合は非常に困難です。2つの文化の溝を埋めつつ独自の文化を作り上げなければなりません」
Signe:
「コロナ禍の中でチームは大きく成長しました。リモート勤務では自分たちがZoomでのオンライン会議外でも1つのグループであるという感覚を維持するのが難しいと思います。一方で、リモートワークはMoonメンバーに柔軟性を与えてくれました。それはすばらしいことです。メンバーの負担が少し軽くなりました。今では皆、家でもかなり生産的に仕事ができ、自分と同様に家で仕事をする人に対して、自分の責任を果たせることがわかったと思います。チーム間の透明度と信頼も高まりました」
リモートワークがもたらした予想外の問題は、皆が働きすぎることでした。仕事と家庭が一緒になり、1日の感覚がなくなっていったのです。Operations Designチームはコロナ禍の早期にそれに気づき、目指していたクリエイティブな環境ではないことを悟りました」
Signe:
「優と私の仕事上の関係や、文化を育むためのアプローチで成功しているのは、素早く試すというアプローチです。私たちは、ムーンでの共有言語や儀式について考えています。ムーンメイト同士が同じ趣味でつながることや、Moon SpeaksやThird Eyeといった社内イベントなど、Moonの仲間だけの体験を共有しています。それが私たちを私たちたらしめるのです。私たちは内輪のジョークや、笑いのツボを共有します。そのようにして共有されたストーリーが、私たちの集団としての姿を作り上げているのです。それがMoonの特別なところです」
優:
「Moonでは、活動を計画する際、EIRがMoonを去って新しい会社を作るときに有用なことは何かを常に考えます。彼らはMoon外で人を採用し、自社独自の文化を作り始めるからです。自分たちの企業文化を作るときにMoonでの経験を思い出し、アイデアを得てほしいと思います」
Signe:
「創造的思考やデザイン思考には、「遊び」が重要です。「遊び」には意図がなく、何かを判断しません。インプロビゼーションです。遊びの中では、私たちは愚かなことをしても許されます。Moonメンバーが遊びに慣れ、お互いに気楽に遊ぶようになれば、仕事に関したことでも同様に振る舞えるようになります。安全な環境で、安全だと感じられる話題で、誰もお互いを批判しないような遊びを取り入れていきます。こうしたことを通じて、人々がより安心してプロジェクトに遊びの感覚を取り入れ、それを日常に広げられるようにしています」
ストーリー、体験、遊びの共有は、物理的に離れた2つのオフィスの距離を縮める接着剤です。このような親密な人のつながりが、職場で自分を表現できるという心理的な安心感をMoonメンバーに与えます。心からリラックスし、自由に考えて創造することが、新しい物事のやり方につながるのはよくあることです。このような人たちが一緒に働き、協力する職場を想像してみてください。
それが「ONE Moon」です」